专利摘要:
本発明は、オートマチックトランスミッションを有する自動車のクラッチの、一方で冷却剤供給を制御し、他方で潤滑剤供給を制御する方法であって、特にオートマチックダブルクラッチトランスミッションのダブルクラッチの冷却剤供給および潤滑剤供給を制御するための方法にあって、トランスミッションの異なる運転状態が選択レバーを介して選択可能であり、クラッチに供給される冷却剤流が、自動車の運転中に、トランスミッションの所定の運転状態のために、またはトランスミッション内における所定のギア切換えのために、一時的に中断され、冷却剤の休止期間が実現される方法に関する。空転トルクは、クラッチの冷却および潤滑が、同じ液体媒体によって、すなわち唯一の冷却剤サイクルからの冷却剤、特に冷却オイルによって行われること、シフトレバーがパーキングブレーキ(P)のためのポジションまたはニュートラル位置(N)のためのポジションにあり、対応する運転状態がトランスミッション内で実現されているとき、または、トランスミッション内における所定のギア段切換えが実現され、それに必要なギア調整動作がトランスミッション内で実施されるとき、冷却剤の休止期間が実現され、冷却のために有効な量の液体媒体体積流が、冷却剤の休止期間中にクラッチに供給されず、しかし、この冷却剤の休止期間の間にクラッチ部品の潤滑のために少なくとも一時的に、液体媒体体積流の傾斜路状またはインパルス状の供給が、クラッチ部品の潤滑のために実現されることによって回避される。
公开号:JP2011514497A
申请号:JP2011501252
申请日:2010-05-22
公开日:2011-05-06
发明作者:カルムス・レーネ;リュター・トーマス
申请人:フオルクスワーゲン・アクチエンゲゼルシヤフトVolkswagen Aktiengesellschaft;
IPC主号:F16D25-12
专利说明:

[0001] 本発明は、オートマチックトランスミッションを有する自動車のクラッチの、一方で冷却剤供給を制御し、他方で潤滑剤供給を制御する方法であって、特にオートマチックダブルクラッチトランスミッションのダブルクラッチの冷却剤供給および潤滑剤供給を制御するための方法にあって、トランスミッションの異なる運転状態が選択レバーを介して選択可能であり、クラッチに供給される冷却剤流が、自動車の運転中に、トランスミッションの所定の運転状態のために、またはトランスミッション内における所定のギア切換えのために、一時的に中断され、冷却剤の休止期間が実現される方法に関する。]
背景技術

[0002] 先行技術中にすでに多くの、自動車のクラッチのための冷却剤供給または潤滑剤供給の制御のための方法が公知である。例えば特許文献1からは、自動車のクラッチに対する冷却剤の供給を制御する方法が公知であり、この方法においては、クラッチに供給される冷却剤の体積流(Volumenstrom)が冷却剤の温度に応じて制御される。この場合に、現状の冷却剤温度がまず計測され、そして、トランスミッション内において実施されるべき所定のシフトシーケンスに依存して、および計測された現状の冷却剤の温度に依存して、クラッチに対する冷却剤供給が一時的に中断される。所定の運転状態中における空転トルクを回避するために、一時的にのみクラッチに冷却材が供給され、特にこれはインパルス状または傾斜路状の方法および方式による。]
[0003] 特許文献2からは、自動車のクラッチのための冷却剤供給の制御方法が公知であり、この方法においては、基本的にクラッチは、熱を発生する過程が存在するとき、冷却剤のみを、つまり冷却オイルのみを供給される。しかしクラッチはその他の場合、「ドライ」で動かされる。]
[0004] 特許文献3からは、自動車のクラッチの冷却剤供給のための制御方法が公知であり、この場合、ポンプ装置またはフロー調整装置を用いて、クラッチのプレート(Lamelle)に対する目下の作動液体フローが調整されることが可能である。この場合にプレートへの作動液体の流入は、冷却剤の温度に依存して減少または増大される。]
[0005] 先行技術においては別の方法も公知である(特許文献4または5)。この方法においては、一方でクラッチが大きな体積流でもって冷却され、そして小さな体積流でもって潤滑を与えられる。この場合に制御ユニットが一方で冷却剤流を計算し、他方で潤滑剤流を計算する。先行技術においては、それどころか、一方で冷却剤サーキット、他方で潤滑剤サーキットという別々のサーキットを備えるクラッチさえも公知であるが、これは構造上非常に複雑である。]
[0006] 現実には、クラッチの制御においては、絶対に必要である量の冷却剤だけがクラッチに供給されるべきであって、よって必要でないポンプ損失および空転損失(Schleppverlust)は回避され、そしてその結果(効果として)燃料がセーブされることが出来るというのは、冷却剤の供給に関してまず問題である。それにもかかわらず、クラッチの冷却と潤滑のために一つだけの冷却剤サーキットが存在するというときは、クラッチの部品が常に十分潤滑を与えられており、よって損傷を受けないということにも注意を払う必要がある。自動車のクラッチに対する一方での冷却剤の供給と他方での潤滑剤の供給の制御の複雑さは、したがって極めて複雑であり、部分的にはとても設計困難であって、さらに相応して高いコストと結びつく。]
先行技術

[0007] 欧州特許出願第1449707号公開明細書
独国特許出願第4136583号公開明細書
欧州特許第1550820号
独国特許出願第102006011801号公開明細書
米国特許出願第2006/0194672号公開明細書]
発明が解決しようとする課題

[0008] したがって本発明の課題は、可能な限り少ないポンプ損失および空転損失、特にクラッチ内での空転トルクしか発生しないよう、並びに、クラッチの部品の損傷およびこれに伴って現われる費用が回避されるよう、自動車のクラッチに対する冷却剤供給または潤滑剤供給のための公知の制御に手を加え、改良することである。]
課題を解決するための手段

[0009] 今掲げた課題は、クラッチの冷却および潤滑が、同じ液体媒体によって、すなわち唯一の冷却剤サイクルからの冷却剤、特に冷却オイルによって行われること、シフトレバーまたは選択レバーがパーキングブレーキ(P)のためのポジションまたはニュートラル位置(N)のためのポジションにあり、対応する運転状態がトランスミッション内で実現されているとき、または、トランスミッション内における所定のギア段切換えが実現され、それに必要なギア調整動作がトランスミッション内で実施されるとき、冷却剤の休止期間が実現され、冷却のために有効な量の液体媒体体積流が、冷却剤の休止期間中にクラッチに供給されず、しかし、この冷却剤の休止期間の間にクラッチ部品の潤滑のために少なくとも一時的に、液体媒体体積流(Q)の傾斜路状またはインパルス状の供給が、クラッチ部品の潤滑のために実現されることによって解決される。]
[0010] これら特徴の組合せによって冒頭に記載した不利益は回避され、相応して著しい利益が図られる。特に、第一に、唯一の液体媒体サーキット、ここでは冷却剤サーキットが設けられ、この冷却剤サーキットが、一方でクラッチの冷却を実現し、他方でクラッチの潤滑、つまりクラッチ部品の潤滑をも実現し、つまりクラッチの冷却と潤滑は同じサーキットによって、つまり一つの同じ冷却剤サーキットからの冷却剤によって行われる。これは第一に、別の潤滑サーキットが設けられる必要が無いというメリットを有する。本発明の有利な実施形では、クラッチ、ハイドロリック機構およびトランスミッションのための共通の冷却剤サーキット、特に冷却オイルサーキットが設けられる。特に有利には、好ましくは、まさに正確に絶対に必要であるような量の液体媒体が、クラッチの冷却剤の休止期間の間にクラッチ部品の潤滑のために供給され、よってクラッチ内でもしかすると発生する、不必要な空転トルクは回避され、特にこれによって冷却剤サーキット中のポンプ損失も削減されることが可能であり、このことはさらに相応して燃料セーブへと通じる。特に、クラッチ部品の潤滑のための液体媒体の傾斜路状またはインパルス状の供給によって、クラッチ内での空転トルクが著しく減少されまたは好ましくは完全に回避することもできるので、所定のギア調整動作におけるトランスミッション内の快適なギア切替えが可能とされ、トランスミッションの所定の運転状態(パーキングブレーキまたはニュートラル位置)に対する冷却剤サーキットのためのポンプ損失が減少され、したがって相応してエネルギー/燃料をセーブすることが可能である。結果として冒頭で記載した不利益は回避され、相応する利益が得られる。]
[0011] 本発明に係る方法に有利な方法および方式で手を加えそして改良する多数の可能性が存在する。このためにまず、請求項1に続く従属請求項が挙げられる。以下に本発明の有利な実施例を、後に続く記載および図面に基づいて詳細に論ずる。]
図面の簡単な説明

[0012] ポジションP(パーキングブレーキ)またはポジションN(ニュートラル位置)における選択レバーの状態に対する簡略図、つまりトランスミッションのパーキングブレーキまたはニュートラルといった運転状態のための、冷却剤の休止期間の間におけるクラッチ部品の潤滑、すなわち所定の第一の冷却剤温度におけるクラッチ部品の潤滑のための液体媒体体積流Q
他の第二の特有な、高い冷却剤温度(T2)におけるクラッチ部品の潤滑のための液体媒体体積流Qの推移を、図1の図解と同様、簡略的に表わした図
クラッチ部品の潤滑の簡略図、すなわちトランスミッションにおける所定のギア調整動作の間の冷却剤の休止期間中における液体媒体体積流Qを示す図
供給される、冷却媒体サーキット中の液体媒体体積流(ここでは冷却オイル)の温度に依存する異なるパラメーターの特性マップを簡略して図解した図
図4aと同様
図4aと同様] 図1 図4a
実施例

[0013] 以下に記載する、オートマチックトランスミッションを有する自動車のクラッチの、一方で冷却剤供給を制御し、他方で潤滑剤供給を制御する方法は、特にオートマチックダブルクラッチトランスミッションのダブルクラッチの冷却剤供給および潤滑剤供給を制御するために適しておりまたは意図されている。]
[0014] ここでは、例えば、パーキングブレーキP、後進走行R、ニュートラル位置N、前進走行Dといった運転状態、または、ここでは詳細に記載しない他の特有な走行または運転状態のようなトランスミッションの異なる運転状態が、選択レバーを介して選択可能である。]
[0015] クラッチに供給される冷却剤流は、自動車の運転中に、トランスミッションの所定の運転状態のために、またはトランスミッション内における所定のギア切換えのために、一時的に中断され、冷却剤の休止期間が実現される。これは、まず、クラッチ内での不必要な空転トルクを、つまり特に冷却剤がクラッチ内に存在するときに、回避することができるという点で意味・意義があり、その際同時に相応するポンプ出力も減少される。このために、冒頭に記載した先行技術より公知の方法がすでに存在する。]
[0016] 冒頭に記載した不利益は、今、クラッチの冷却および潤滑が、同じ液体媒体によって、すなわち唯一の冷却剤サイクルからの冷却剤、特に冷却オイルによって行われること、選択レバーがパーキングブレーキPのためのポジションまたはニュートラル位置Nのためのポジションにあり、対応する運転状態がトランスミッション内で実現されているとき、または、トランスミッション内における所定のギア段切換えが実現され、それに必要なギア調整動作がトランスミッション内で実施されるとき、冷却剤の休止期間が実現され、冷却のために有効な量の液体媒体体積流が、冷却剤の休止期間中にクラッチに供給されず、しかし、この冷却剤の休止期間の間にクラッチ部品の潤滑のために少なくとも一時的に、液体媒体体積流の傾斜路状またはインパルス状の供給が、クラッチ部品の潤滑のために実現されることによって回避される。ここで冷却のために有効な量の液体媒体体積流(冷却剤流)は、基本的に3L/minに始まって、特に3L/minから30L/minの範囲内にある。その際潤滑のために実現されている液体媒体積流(潤滑剤流)は、特に0.5L/minから1L/min、好ましくは0.3L/minから1.5L/minの範囲にある。ここで好ましくは、液体媒体としては、1400KJ/(m3k)から1900KJ/(m3k)の冷却オイルが使用される。本発明にしたがう方法により、明らかなメリットが図られる。]
[0017] まず最初に、一つの共通の冷却剤サイクル、特にクラッチのための冷却オイルサイクルが、トランスミッションのためおよび全液圧装置のため、特にメカトロニック装置を含むもののためにも設けられることが可能である。特に、ダブルクラッチトランスミッションにおいて、冷却剤、特に冷却オイルは、トランスミッション潤滑と液圧的操作というその機能に加え、クラッチの潤滑と冷却を機能として負う。特にダブルクラッチにおいては、ダブルクラッチトランスミッションにおける明らかに高いエンジントルクに基づき、他のトランスミッションにおいてより断然高い冷却剤需要がある。トランスミッションの潤滑および冷却のためと、クラッチ冷却のための冷却剤流が並行して切り替えられる他のトランスミッションとは反対に、冷却剤流の直列式の切替えは、唯一の冷却剤サイクルによって実現されることができ、このことは、冷却剤体積流が相応して増大されるという結果を生む。]
[0018] 特に、ダブルクラッチにおいては、冷却剤体積流は、まず半径方向内側のクラッチを通って流れ、そして半径方向外側のクラッチを通って流れる。この際に、良好な冷却剤の分配は、すべてのプレートの一様な循環(Durchstroemung)によって保証される。冷却剤ポンプ、特にオイルポンプの配置のために、トランスミッション内で、設置空間に関しメリットを与える配置が選択される。この際に好ましくは、冷却剤ポンプは、回転実行部とクラッチ本体の間のクラッチメインハブ上に位置する歯車によって駆動される。]
[0019] 冷却剤流または液体媒体体積流の制御のために、適当なバルブおよび制御装置内にストアされた制御ストラテジー及び/又は特性マップが設けられている。特に、極めて正確に調整可能なプロポーショナルバルブによって、クラッチ内の適当な「冷却剤流」または適当な「潤滑剤流」が、つまり各特有の液体媒体体積流が、特に、所定の走行状態及び/又は運転状態のためのクラッチの空転トルクを適当に減少するという目的をもって実現される。]
[0020] このためクラッチ内、特にダブルクラッチ内にもたらされる仕事率および仕事が、制御装置によって永続的に計算される。加えて、センサーが、自動車オイル(Schleuderoel)の現状の温度と、これに伴う、クラッチ内の、特にダブルクラッチ内の熱特性の状態を把握する。その後これらの値に基づいて、ふさわしい液体媒体体積流が常に調整され、その際、所定の運転状態のために、つまりパーキングブレーキPまたはニュートラル位置Nがトランスミッション内で実現されているとき、または好ましくは、所定のギア段切替え/運転状態の際に、ダブルクラッチの両クラッチが開いているかまたは完全に閉じておらず、例えば未だ必要なギア調整動作がトランスミッション内で実施されなければならないので、よってこのクラッチの冷却がこの瞬間は必ずしも必要でないとき、まず冷却剤の休止期間が実現され、しかし、(相変わらず)トランスミッション内のクラッチ部品の潤滑は、このふさわしい液体媒体体積流の供給を通じて実現される。これに対して以下に詳細に説明する。]
[0021] さて、図1および図2は、クラッチの部品の潤滑のための液体媒体体積流を、使用される液体媒体の異なる温度T1またはT2に応じて示す。] 図1 図2
[0022] ところで図1は、クラッチ部品の潤滑のための液体媒体体積流を第一の温度T1において示し、図2は、液体媒体体積流を第二の温度T2において示し、その際T1<T2が成立する。] 図1 図2
[0023] 図1および2に表わされる場合に対して、選択レバーはパーキングブレーキPのための位置にあるかニュートラル位置Nのための位置にある。その際、これによって、相当する運転状態がオートマチックトランスミッション内で実現されている。トランスミッション内のこれらの状態が選択レバーによってではなく、例えば操作ボタンのような操作要素によってセットされるということも考えられる。] 図1
[0024] これは、しかしながら基本的には、好ましくはダブルクラッチにおけるクラッチ、好ましくは両方の対応するクラッチがここで、パーキングブレーキPまたはニュートラル位置Nの運転状態において開いていることを意味する。さらにこれは、この運転状態において一般的にクラッチの冷却は、クラッチが今まさに開いており閉じていないので、つまりここでは摩擦が対応するクラッチ板によって伝達されないので、不必要であるということを意味する。よって、選択レバー位置PおよびNにおいては「通常状態では」クラッチの冷却はさしあたり必要でない。しかしながら、クラッチ支承部(Kupplungslager)のドライオペレーションを避けるために、これらに適合可能な時間間隔で潤滑を与えることが必要である。クラッチの潤滑に対する要求は、クラッチの回転数とともに上昇するので、ある適合可能なエンジン回転数の閾値が存在し、この閾値の上では潤滑はもはや可能でなく、よって、この回転数閾値が上回られると、「通常の冷却」へと再び切替えられる。この際に、クラッチの冷却が必要であるか、またはもっぱら潤滑だけが許されるかが、この運転状態において、例えば自動車オイル温度に基づき確認または判断される。エンジンがかかっており、所定のエンジン回転数で動いているので、各クラッチの対応する駆動側のディスクが回転し、そしてクラッチ部品の損傷を回避するために、これらは潤滑されなければならない。クラッチ部品のこのような潤滑は、冷却のために用意される液体媒体体積流が実現されること無く、潤滑のために適当な液体媒体体積流が実現され、以下に記載する。]
[0025] 図1および2は、ここでは選択レバー位置PまたはNにおいて実現される冷却剤の休止期間を示し、つまり冷却のために有効な量で用意される液体媒体体積流は実現されず、クラッチ部品の潤滑のための液体媒体体積流のみであり、これはしかし特有の方式および方法で、つまり冷却剤の休止期間中における液体媒体の傾斜路状のまたはインパルス状の供給によって実現される。] 図1
[0026] 図1および2においてよく分かるのは、クラッチ部品の潤滑のための液体媒体体積流Qが、選択レバー位置PまたはNのための冷却剤の休止期間の間の時間tにわたってプロットされている点である。今、クラッチ部品の潤滑が、液体媒体の傾斜路状またはインパルス状の供給によって実現されていることによって、クラッチ内に発生する空転トルクが相応して減らされるか、または完全に回避される。この際、部品の潤滑のための、冷却剤の休止期間中における特有の液体媒体体積流Qは、異なるパラメーター、特にインパルス長、インパルス高さおよび周波数(インパルス時間またはインパルスの間の休止時間)、そして現在の冷却剤温度T(T1またはT2)に依存する。] 図1
[0027] そこで図1は、液体媒体の所定の現状温度T1における液体媒体体積流Qのためのインパルス幅とインパルス高さを簡略図として示し、そして図2は、インパルスの相応する簡略図、つまり温度T2における液体媒体の相応する液体媒体体積流Qを示す。ここでT1<T2である。] 図1 図2
[0028] 一方で、図2におけるインパルスの高さQmaxが、つまり場合T2>T1に対して最大インパルス高さQmax Impuls2が、図1におけるQmax Impuls1より一方で大きく、インパルス長(インパルス時間)も本質的に大きい(Δt3>Δt1)。さらに図2におけるインパルスの間の休止時間は短く(Δt4<Δt2)、つまり図2におけるインパルス周波数は図1におけるインパルス周波数よりも高い。つまり図2においては図1においてよりも多くの液体媒体が供給される。図1および図2はここで、「インパルスQmin」は「ゼロ」にセットされることができ、特にこれによってインパルスの間の相応の休止時間が、冷却剤の休止期間中に実現されることが可能であることを示す。] 図1 図2
[0029] クラッチ部品の潤滑のための特有の液体媒体体積流は、適当な制御装置を介して計算される。制御装置は、好ましくはマイクロプロセッサー及び/又は対応するメモリーユニット及び/又は様々な別の計算機ユニットを有し、電気的及び/又は電子的に実現されることが可能である。これは各適用ケースに依存する。クラッチの高い負荷の後、例えば(例えば前進走行Dにおける)極度に高い負荷の直後に選択レバー位置PまたはNに切替えられると、冷却剤の休止期間は直接には実現されず、時間的にオフセットされ後にようやく実現される。これは特に、前述した制御装置によって計算される。このような場合、好ましくはダブルクラッチのクラッチが、蓄積された熱をクラッチから取り除くために、さらに「後冷却」されなければならない。このために前述した自動車オイル温度コントローラーが使用され、相応するクラッチの後冷却が保証される。よって制御装置を用いて、冷却剤の休止期間が実現されることが可能か予め計算され、その場合(肯定的な場合)には冷却剤の休止期間が実現され、適当な、図1および図2において例示をもって記載されている「インパルス潤滑」を適切に実現する。特に後冷却の際には、クラッチにおける後冷却の間、つまり冷却剤体積流が未だ実現される間、インパルス潤滑のためのインパルスがまず制御装置内で仮想として計算される。永続的に最大値が、一方で仮想的に計算された潤滑のためのインパルスQmax Impulsが計算され、冷却剤体積流の現状値と比較される。現状の計算された値Qmax Impulsが、純然たる冷却剤体積流の現状の値より大きいとき、潤滑剤流のためのモードに切替えられ、そして潤滑が現実に実現されたインパルスによって実施される。] 図1 図2
[0030] 図3は、オートマチックトランスミッションにおける特有のギア調整動作の間の冷却剤の休止期間の実現の別の場合を示す。その際、適当なクラッチが、特にダブルクラッチにおいてこのギア調整動作に割り当てられたクラッチが、好ましくは開いており、つまり冷却剤流によって冷却される必要がない。図3においてよく分かるのは、実現された冷却剤の休止期間は時点t1と時点t5の間である。時点t1と時点t5の間、すなわち冷却剤の休止期間の間に少なくとも一回、好ましくは複数回(これは各適用ケースに応じる)の傾斜路状またはインパルス状の、クラッチの部品の潤滑のための液体媒体の供給が実現される。これは図3において良好に認識可能であり、つまりここで液体媒体の傾斜路状のまたはインパルス状の供給は時点t2と時点t4の間である。その際、傾斜路状の供給におけるスタート傾斜路の開始は時点t2によって定義され、そして液体媒体流Qの供給の終了は時点t4によって定義される。さらに、図3より分かるとおり、傾斜路状の供給におけるエンド傾斜路の開始は時点t3によって定義され、エンド傾斜路の終了は時点t4によって定義される。その際、間隔Δtp、インパルス高さQmax Impuls、および各スタート傾斜路またはエンド傾斜路の勾配、およびインパルス時間ΔtIは、制御装置を用いて計算され実現される。] 図3
[0031] よって図3は、時点t1において冷却剤の休止期間の始点を示し、時点t1からt5の間において、冷却のために必要な液体媒体の供給が無いが、潤滑のために必要な液体媒体の供給、特に冷却オイルの供給は有る相当期間を示し、時点t2において、パラメーターを決めることが可能な勾配を有する液体媒体傾斜路の開始を示し、時点t3として最大潤滑インパルスの終了を示し、ここでは下降の開始はパラメーターを決めることが可能な勾配をもって示される。潤滑インパルスの全期間は、時点t2とt4の間の期間であり、その際t5は冷却剤の休止期間の終了を表わしている。原則的には、時点t1からt5の間に複数の液体媒体インパルスを実現することが可能であり、これは適用ケースと冷却剤の休止期間の全期間に依存する。] 図3
[0032] よって、個々の異なる、部分的には上述したパラメーターが、冷却サイクル内の液体媒体の温度Toilに依存して特有の特性マップ中に保存されていることも目的にかなっている。図4aから4cは、パラメーターの、現在サイクル中にある液体媒体の温度Toilに対する依存性を図解して示しており、ここで表わされているパラメーターは、ΔtI、ΔtPおよびQmax Impulsである。ここで図4aはインパルス時間ΔtIを温度Toilに依存して示し、図4bは休止時間ΔtPの依存性を最初のインパルスが導入されるまで示し、図4c中には最大のインパルス高さQmax Impulsの依存性が、適当な運転状態に対して冷却サイクル中に現状ある、上述した温度Toilに依存して、それぞれ、相応して簡略的に表わされている。] 図4a 図4b 図4c
[0033] 制御装置を用いて、好ましくは一または複数のクラッチ内で変換された摩擦損失(Reibleistung)が、かつ加算された全摩擦損失(エネルギー積分)に依存して計算され、その際好ましくは、冷却の場合に冷却によって取り除かれた熱が「同等の摩擦損失」として再び減算される。所定の呼び出し可能な及び/又は保存された境界値に依存して、オートマチックトランスミッションの所定の上記した運転状態中に、冷却剤の休止期間が実現され、特に開始されまたは終了され、その際クラッチ部品の潤滑のための液体媒体の、傾斜路状のまたはインパルス状の適当な供給が、この液体媒体の休止期間の間に制御装置を用いて追加的に実施される。そして、エネルギー積分が所定の境界値を上回る場合、冷却剤の休止期間は許可されない。エネルギー積分が所定の境界値を下回る場合、冷却剤の休止期間が実現される。]
[0034] 本発明に係る方法によって、選択レバー位置PおよびNにおいて、クラッチ部品の潤滑が行われる、というのは一般的にここで冷却が必要ないからである。冷却オイルの休止期間の間の潤滑に基づいて、しかしながらクラッチ支承部のドライランが妨げられ、その際支承部は、適合可能な時間間隔でもって潤滑インパルスを用いて潤滑を与えられる。]
[0035] 所定のギア調整動作においては、特にギアを入れる前に、特に空転トルクを妨げるために、冷却剤の休止期間の要求は、制御装置を用いて実現される。この冷却剤の休止期間の間、潤滑が上述したとおり行われる。]
[0036] 冷却剤の休止期間の間、クラッチの全摩擦損失は加算され、しかしながら、好ましくは、存在する、潤滑のために必要な液体媒体体積流にも依存して、常に再び減少される。この熱積分がその後適合可能な値を上回ると、冷却剤の休止期間はもはや不可能であり、そうすると、この状態では通常の冷却に切替えられ、つまり冷却剤の休止期間はもはや許可されない。これについて、制御装置を用いてさらに適当な安全機能も実現される。]
[0037] 各冷却剤の休止期間の長さは、特に「メカトロニックなオイル温度」とクラッチ内で現状転換された出力(Leistung)とにも依存している。その際、各冷却剤の休止期間の長さは、適合可能/保存可能な特性マップから算出される。]
[0038] 本発明に係る方法は、したがって、トランスミッションの異なる運転状態に対しておよび所定のギア調整動作に対して適用可能であり、クラッチ内の空転トルクを回避するので、快適なシフトと省エネルギーが可能である。]
权利要求:

請求項1
オートマチックトランスミッションを有する自動車のクラッチの、一方で冷却剤供給を制御し、他方で潤滑剤供給を制御する方法であって、特にオートマチックダブルクラッチトランスミッションのダブルクラッチの冷却剤供給および潤滑剤供給を制御するための方法にあって、トランスミッションの異なる運転状態が選択レバーを介して選択可能であり、クラッチに供給される冷却剤流が、自動車の運転中に、トランスミッションの所定の運転状態のために、またはトランスミッション内における所定のギア切換えのために、一時的に中断され、冷却剤の休止期間が実現される前記方法において、クラッチの冷却および潤滑が、同じ液体媒体によって、すなわち唯一の冷却剤サイクルからの冷却剤、特に冷却オイルによって行われること、選択レバーがパーキングブレーキ(P)のためのポジションまたはニュートラル位置(N)のためのポジションにあり、対応する運転状態がトランスミッション内で実現されているとき、または、トランスミッション内における所定のギア段切換えが実現され、それに必要なギア調整動作がトランスミッション内で実施されるとき、冷却剤の休止期間が実現され、冷却のために有効な量の液体媒体体積流が、冷却剤の休止期間中にクラッチに供給されず、しかし、この冷却剤の休止期間の間にクラッチ部品の潤滑のために少なくとも一時的に、液体媒体体積流(Q)の傾斜路状またはインパルス状の供給が、クラッチ部品の潤滑のために実現されることを特徴とする方法。
請求項2
部品の潤滑のための、冷却剤の休止期間中における特有のインパルス状の液体媒体体積流(Q)が、異なるパラメーター、特にインパルス長、インパルス高さおよび周波数、及び/又は現在の冷却剤温度(「メカトロニックオイル温度」)に依存することを特徴とする請求項1に記載の方法。
請求項3
個々の異なるパラメーターが、温度および冷却剤、特に冷却オイルのもの(Toil)に依存して、特有の特性マップに保存されていることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
請求項4
冷却剤の休止期間が、時点t1と時点t5の間に実現されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
請求項5
時点t1と時点t5の間に、つまり冷却剤の休止期間中に、部品の潤滑のための液体媒体体積流(Q)の少なくとも一の供給、好ましくは複数の傾斜路状またはインパルス状の供給が実現されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
請求項6
液体媒体の傾斜路状またはインパルス状の供給が、時点t2と時点t4の間に行われることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
請求項7
傾斜路のようなまたはインパルスのような供給において、スタート傾斜路の開始が時点t2によって定義され、かつ最大限の液体媒体体積流(QmaxImpuls)の供給の終了が時点t3によって定義されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
請求項8
傾斜路状のインパルスにおいて、エンド傾斜路の開始が時点t3によって定義され、かつエンド傾斜路の終了が時点t4によって定義されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
請求項9
各スタート傾斜路またはエンド傾斜路の間隔(Δtp)、インパルス高さ(QmaxImpuls)、および勾配が、制御装置を用いて計算および実現されることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
請求項10
制御装置を用いて、一または複数のクラッチ内で変換された摩擦損失が連続して計算され、除去された熱量を差し引いた加算された全摩擦損失に依存して、かつ保存された所定の境界値に依存して、制御装置を用いて冷却剤の休止期間が実現されること、特に開始されさらに終了されることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
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同族专利:
公开号 | 公开日
WO2010097244A2|2010-09-02|
EP2464886B1|2017-10-25|
EP2464886A2|2012-06-20|
WO2010097244A3|2010-11-25|
DE102009037344A1|2011-02-17|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2011-03-09| A975| Report on accelerated examination|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20110308 |
2011-04-12| A131| Notification of reasons for refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110412 |
2011-07-13| A521| Written amendment|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110712 |
2011-08-23| A02| Decision of refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20110823 |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
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